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パン・デ・ローが最初に登場する本は、16世紀中期に書かれた「王女ドナ・マリアの料理書」、続いて1729年の「サンタクララ修道院の様々なお菓子と料理のレシピ集」やポルトガル王室の宮廷料理人、ルーカス・リゴーの「新料理書」などにも、その製法が紹介されています。
パン・デ・ローも、スペインのビスコチョと同様に、昔は主に修道院の尼僧によって作られていたお菓子でした。16世紀から17世紀頃には砂糖や卵が貴重品であったので、貴族や宗教関係者など裕福な人々が口にする贅沢なお菓子で、一般の人々や復活祭やクリスマス、結婚式などのハレの日だけに食べることができたようです。
18世紀にはスペインと時期を同じくして、黄身と白身を分けて撹拌が行われ、よくふくらんだ丸いパン・デ・ローが主流になりました。 |
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