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カステラの伝来 そのルーツと誕生

やわらかくふくらむ「ビスコチョ」の誕生
 16世紀末になって、マディラ島産の砂糖が豊富に出回るようになり、卵をも使うようになって、2度焼きしないふっくらとしたビスコチョが作られるようになりました。お菓子作りは、まず、釜のある女子修道院で盛んになり、村人は材料を持ち込んで焼いてもらったりもしました。
 ビスコチョの製法には、全卵のまま撹拌する方法と、白身と黄身を分けて撹拌する方法がありますが、やわらかくふくらむビスコチョは、白身をよく撹拌し、メレンゲ状にする製法から誕生したものです。修道院の尼僧の間では、16世紀末から既にこの方法がとられていました。
 また、この頃の料理書には、砂糖と卵と小麦粉で作るビスコチョは、健康な人にも病人にも好ましいお菓子だと書かれています。復活祭やクリスマスなどの宗教行事にも欠かせないお菓子でもありました。
 17世紀頃からはお菓子屋さんやパン屋さんができ、様々な種類のビスコチョが焼かれるようになりました。
 尼僧は白身を良く撹拌するやりかたで、マドレーヌも焼いていましたが、このマドレーヌを、日本から来た天正少年遣欧使節が食べているそうです。

白身撹拌 白身撹拌写真
尼僧の撹拌 尼僧の撹拌写真
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